映画「Equals」を見てきました。
最終更新 on 2016年11月11日 by Kenji WEC Hair
撮影は2014年夏でした。夏休みに入ろうとしていた直前に急にスタッフがある事情でいなくなってしまい急遽神戸に呼ばれて行った撮影の仕事。
映画「Equals」の撮影でした。
今やX-Menやマッドマックスにも出ているニコラスホルト、トワイライトから人気女優のクリステン・スチュワートを迎えた映画で近未来設定の為、ロケを全て日本の建築家安藤忠雄氏の建築物で撮影した映画です。
この映画の撮影に数日ほどヘルプで参加させていただきました。
メインのヘアメイクさんたちはいますのでエキストラの方が参加する時の髪などを担当しました。あとはアメリカから来たメイクスタッフとのコンタクトをとるための通訳としても。
今回はこの映画が日本で上映されなかったので関係者のみの上映会に参加してきました。
キャスト、監督、プロデューサー(リドリースコット)を含めても素晴らしいメンバーだったのに日本での上映がなかったのが残念です。映像はホントにきれいです。
あと最後のスタッフロールに名前が載っています。ウルヴァリンでは載っていなかった(多分。見てないので…)ので今回がヘアスタイリストとして初めて映画にクレジットが載ったことになります。
正直映像の仕事をしたいと思って入ったわけではなかったので、フリーランスとして仕事していた時に色々な人と会い、流れから手伝うようになってこういう展開になったのは非常にありがたく、かつラッキーだったと思います。基本的にはサロンワーク中心の美容師なので長い期間ロケで店を離れることはできませんがまた機会があったら参加していこうと思います。
最後に僕とクリステンとのエピソードを。
とある撮影のシーンでNGを連発していた彼女。遠くにいてもカットした後に彼女が叫んでいるのが聞こえて、あぁイライラしているなぁという展開。(スタッフはもう慣れてきている)
結局午前中に撮影するべきシーンを一つ減らして、そのシーンのみを撮り終えて昼食へ。
本来キャストは自室に戻ってランチを取るのですがなぜかみんなと一緒の場所でご飯を食べたがるクリステン。これ、結構気を使います。席が元々足りてないから終わったらすぐ立たないといけないし、どこにクリステンを座らせるかとかで制作さんたちは一苦労。これが朝と昼に繰り返されるわけですから。
そんないつものランチを終えた後、スタッフとのコミュニケーションの為に喫煙所(普段はタバコは吸いません。撮影時は時間が余るのとコミュニケーションの為)にいたら、こちらに来るクリステンとメイクさん。
喫煙所の先に駐車場があるから車でどこかでかけるのかな、って思ったら急に僕の目の前にきてクリステンが
「タバコもらえない?」 と
えっ!!?
マジでビビる俺。まさかのハリウッドセレブからのアプローチですよ。聞き取れているんだけど、脳内でその言葉を処理するのに時間がかかる俺。
「Can I have your cigarette?」
えーっと、たばこをもらえるか?え?誰が? ユー?クリステン? マジ? ってかこんなにスタッフがいるのに俺?ってか隣のメイクさん、なんか言えよ。メイクさんとは何度も話してたから彼女から言えばいいのにまさかのクリステンからのアプローチ。
ここはロンドンのストリートで英語を覚えたKenjiです。タバコくれない?なんて会話は星の数程してきています。
まず一言目には
「This is Japanese cigarette, is it OK?」
日本のだけどいいの?って聞いたら、もちろんとのこと。すぐにタバコを渡して火をつける俺。
直後にクリステンからの
「Thank you♪」
に完全心奪われましたよ。マジで可愛かった。この世の中にクリステンにサンキュー言われた人間は何人いるんだろうか。 ってかNYのスタバで毎日言っているかもしれないけど、日本国内でクリステンにサンキュー言われたことのある人を数えて欲しい。そのうちの一人になりました。それ以来クリステンのファンです。
自分が英語を勉強していた時に一つのモチベーションとしてもし英語が話せたらそこらへんでハリウッドスターとすれ違って道を聞かれてもすぐ答えられるんじゃないか、いやそもそもハリウッドスターは道に一人で迷っているのかわからないけどいざという時に会話できるんじゃないかと思っていましたが、いざという時は意外とやってくるものです。
目標はマットデイモンと会話することなのでそこまで頑張っていこうと思います。ん?ヘアスタイリストとして?いやいや道案内でいいです。