「髪にいい」といわれている成分「ケラチン」の話
最終更新 on 2025年11月5日 by Kenji WEC Hair
恵比寿、天神の美容院WEC Hair & Eyelash のホームページをご覧いただきありがとうございます。今回はケラチンについて。過去にもケラチントリートメントの話をしていますが、成分としてのケラチンの話です。
Contents
ケラチンって何なの?
美容師を始めると結構遭遇するこの言葉「ケラチン」とは何なのでしょうか?色々説明する前にとりあえずWikiをご覧ください。
簡単にいうとタンパク質です。
人の体を構成するたんぱく質の一種です。そして髪や爪の主な構成物であります。リンク先のwikiにも書いてあるように髪の中身の85%程度はケラチンです。
ケラチンを使ったトリートメント
ケラチンを使ったトリートメントはだいぶ前からあって、Kenjiがアシスタントだった時代(4半世紀以前、平成期)にはケラチンを使ったトリートメントは存在していました。当時(4半世紀以前、平成期)はケラチンはとても新しい成分で、そしてとてもとても高い素材だったので材料費の観点から一人○○プッシュまで、この高濃度、低分子ケラチンはハイダメージの毛先のみ…など制約があり、お客さんと話しながらスプレーでプシュプシュたくさんつけようものなら先輩からブチ切れられたりしたものです…(平成前半期、パワハラの概念なし)
トリートメントでつかうケラチンの種類
で、ちょっと書きましたがケラチンには分子量などによって種類があります。髪の毛以外に使うケラチンもありますし、改めて調べてみたら54種類以上のケラチンがあるみたいです。このブログを見た方はこれからケラチンの話になったらぜひこの言葉を使ってみてください!
「ケラチンって54種類あるねん」って。
髪に使うケラチンはあまりデータがなかったのですが個人的に今まで使っていたものを確認してみたら、髪に使うケラチンは6種類くらいでしょうか。ケラチンが何から(羊毛とか、シルクとかね)できているのか、分子量が大きいのか、小さいのかによって使用方法、髪につける順番などが変わっていきます。
髪の成分ならケラチンって髪にいいんだよね?
ここからが本題です。髪の主成分のケラチンなら、そのケラチンをトリートメントとして髪に使ったらその成分が中に入るから髪が良くなるんだよね?っていう話になります。最近はどうやら薬局で売っているヘアトリートメント、ネットで変えるヘアケア商品にもケラチンが入っている商品がたくさん出ているみたいですね。
Amazonでケラチン シャンプーで調べると沢山出てきます
で、ケラチンが配合されているシャンプー、トリートメント、オイル等を使う事で髪にいいか?という質問に対しての答えは、
髪にはいいけどケラチンは髪の内部に定着しないので、すぐに取れます。
毎日ケラチンを付けたら使用している時はいいけど、止めたらすぐ髪から流出します
です。え?って感じかもしれませんが、定着しないんですって。これは数年前からの新しい情報ですね。
ケラチンって熱で定着するんじゃないの?
ケラチンって熱で定着するってネットで調べると出てくるんだけど!!
書いてあるサイトがありますね… これに関しては反省しています。言葉が足りなかったのではないかと自分でも思っています。それか見た方が勘違いしたのか…
ケラチンを調べているとでてくる美容系とかAGA系のブログにケラチンは熱で定着って書いてあるんですよね… 専門外ならもうちょっと調べてほしいんですけど、 内容の一部がとても似ていたりするのですが、中身は自分の言葉で書かれているのでパクリとかではないのですが… ネットの情報って色々ありますからね。でも、
ケラチンは高熱で壊れます
こちらにも書いていますが、ケラチンは髪に定着しません。熱で髪に定着するのは他の成分でして、熱に反応して髪に定着する保湿系の成分にケラチンを混ぜることで流れてしまうケラチンを髪に定着させることができます。 その定着させる成分を髪に浸透させるときに還元させたり酸化させたりでダメージが出るときあるよねって話だったりします。
この上のリンクに書いてあるWEC Hairで使っているケラチントリートメントの主成分はケラチンではなくて、髪の広がりを抑えるための酸性の成分なのでそちらの成分が髪の広がりを抑えてまとまりのある髪にしてくれて、かつケラチンも配合されていますよー程度の配合ですね。
なんでケラチントリートメントって名前なの?って話ですが海外からその名前が来ただけなので理由は知りません。他の名前でもよかったのですが海外のお客様に定着していたのでこの名前でWEC Hairも使用しています。
ケラチンの有効利用方法
このケラチンの話は次回に続けますが、先にケラチンの有効利用方法を書いていきます。
※注意)極々一部の新しいケラチン素材はわずかながらに髪に残るそうです。ですが一般では中々手に入らないので、この素材に関しては出回るのがまだ先になると思います
まずなぜケラチン配合のシャンプー、トリートメント等が出回ってきたのかという事になりますが、大きく言うとケラチンの価格が安くなりました。安くなった理由は作りやすくなったのと、美容師が使わなくなったからです。最初に書いたように20年以上前の出た時は高く貴重な素材でしたが、今は簡単に手に入るものになりました。そして先ほど書いたように髪に定着しなくせっかくつけても流れやすいため美容院でお客様の髪に使ってもほぼ定着しないため、最近の美容院ではダメージ部分に別の成分を髪に入れてトリートメントすることが多くなりました。
この別の成分に関しては次回に書きます。
っていう事でケラチンを美容院で使わなくなってきてた素材になってきてしまい、デイリーユーズ出来るシャンプートリートメントに混ぜているのが現状です。
付けても流れてしまいますが、毎日補充するならつけている間は効果があります。
結果として
ケラチン配合のシャンプートリートメントを毎日使うのであれば髪にいいです!!けど決して蓄積するものではないです!なので使わなくなったらなくなるので注意が必要
という感じでしょうか。
WEC Hairでも扱っているoggi ottoはまさしくケラチン配合でして、毎日おうちで使う事で髪が良くなっていくというのを体現したシャンプーです。ちなみにトリートメントはケラチンを流出しにくくする保湿成分も入っているので
シャンプーでケラチンを入れて、その上からトリートメントの成分でケラチンを出にくくする。毎日繰り返し使う事で良くなっていく!というコンセプトのシャンプー、トリートメントですね。素晴らしいです!!

次回に続きます!!










