脱染の限界
最終更新 on 2014年5月5日 by Kenji WEC Hair
「脱色」 と 「脱染」っていうのはそもそも違いまして、
「脱色」は髪の中にある元々の色(メラニン色素)を削って髪の色を明るくすることなのですが、「脱染」は人工的に入った染料を取り除くというようなイメージでしょうか。
言葉の問題なのでいまいちあいまいですが、ヘアカラーにおいて「脱色」は比較的簡単でしてブリーチを使ったり、普通のカラー剤でも少なからずメラニン色素を抜いてから髪に染料を入れていますので、脱色はしています。
で、「脱染」は結構難しいんです。嫌がる美容師さんも多いのではないでしょうか。就活で黒染めをして明るくしたのに明るくできないと言われた… そんな経験をお持ちの方も多いと思います。
元々WEC Hairではその髪に入った染料を取る、「脱染」は得意なほうですがその脱染の限界値というものがあればと思いお客様の髪のビフォアとアフターを撮らせていただきました。
初めて来店されたのは去年の8月。この髪の状態です。
フランス人でして、10年以上この赤い髪をキープしていたみたいです。
この髪の色をブロンドにしたいとのことでした。
条件として、痛ませたくない、髪の長さを切りたくないということでしたので無理やり明るくすることはできません。 極論ですがブリーチを3回塗ると大体の色は取れます。その代わり髪は痛んで切る羽目になります。
今回はそのような荒い施術はできないので、髪を極力痛めたくないので時間をもらいました。
実は脱染をすると毎日のシャンプーで染料が徐々に抜けていくんです。
なので脱染をする一回一回のダメージを極力抑えながら、何か月にもかけて赤を取っていく方向にしました。
その過程を書くことはできませんが(スイマセン!!)全体で3回ほど薬を髪にぬりました。
一回だけ通常の30%ほどの強さのブリーチを使っています。ですがこれはそんなに明るくならない強さでダメージも少ないです。
あとは時間をかけて勝手に抜けるのを待ってみます。
それで先日来店された時にはこれくらいのブロンドになりました。
(;´∀`)
ここまで赤が抜けました!!
見ての通り髪の長さは変わっていません。痛みが全くないかと言われたらある程度はありますが、この長さでも十分くしは通せるくらいです。
実は半年くらいこのくらいのブロンドにはなっていたのですが写真を撮り忘れていたので先日根本のカラーの際に写真を撮りました。
「時間さえもらえたら」結構出来ます。
そうじゃなくても抜けるケースもありますけどね。
ここまでの色を抜くにはやはりカラーの知識よりも技術的な部分になりますので髪の色を取りたくて困っている方、ぜひご相談ください。
※ヘナ、マニキュアは取れませんのご注意ください